欧州は、いよいよ正念場のようです
景気と物価の低迷と格闘する欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ安による浮揚効果に望みをつないでいる。
デフレの道を進むか。あるいは、需給不均衡を是正せぬまま通貨安で苦しむか。
いずれにせよ、日本がこれまで来た、あるいは進もうとしている道を阻止しよう、と ECB は Fake を必死に繰り返しきた訳ですが、努力の甲斐無く、気持ちイイくらいスッキリとトレースするコトになりそうな雰囲気です。
ギリシア危機で判明したように、通貨だけ統一しても、財政権を各国に残したままでは、中央銀行は「紙幣印刷屋」として機能しかなく、然程の影響力もありません。
さりとて、財政権はある意味自治独立の一部ですから、それを欧州委員会に引き渡すような極端な施策は各国からの反発を招き、欧州統一の夢は藻屑となってしまいます。
スコットランドの住民投票に代表されるように、都市国家群が数百年来夢見た自治独立を勝ち取ろうとする機運が高まる反面、統一無くして発展も無い。こうしたジレンマを解決の見込みも無く抱え続けながら、壮大な社会実験を続けざるを得ないのが、今のヨーロッパの現状と言えるでしょう。
願わくは、欧州に平穏あれ。