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資本と労働。相対する歴史的力学が振り戻している時期なんでしょう


photo by tokyoform

 

これを見ても、いかにサラリーマンの生活が残業代に支えられているかがよくわかる。

一月ぶりのブログ更新が、趣味のプラモではなく経済談義というのが至極残念ではありますが、いささか気になりましたので、ポストさせていただきました。

私もサラリーマンを経験させていただきましたので、年収における残業代の重みはよく分かりますし、労務経理などの部署におりましたから、経営側の腹の底にある意図も分からないでもありません (「理解」ではありません。念のため)。

問題は、日本的雇用環境においては

残業代を請求し過ぎない (労働側)
残業代を渋り過ぎない (経営側)

という、ある種の「互いの KY」によって「資本と労働」という経済学的な意味での均衡を上手く保ってこられた、というのが、高度成長期以降の日本の雇用だったのだろう、と考えます。

しかし、「歴史は繰り返す」とは、よく言ったもので、「失われた 20年」を契機として徐々に両者のバランスが崩れ始め、今回のような労働基準法改正案の閣議決定に至ったのだろう、とも思います。

いずれまた、かつての産業革命後の労働者重視のような流れ (振り戻し) が生まれてくるとは思いますが、歴史に教訓を求めるコトを是とする日本人としましては、「自然に」というコトではイカンのだろう、と。やはり声を上げて行くコトが大事なんだろう、と。

そういう意味では、「人口」と密接に関連する「雇用」という問題に対して、来るべき人口減の危機に晒されている地方、主に地方議会こそが今回の閣議決定に際して、大きく声を上げるべきはずですが...

統一地方選の最中、日中の騒々しい街宣カーでそのコトを訴えている候補者に終ぞ遭遇したコトは、残念ながら、有りません。

所詮「田舎議員」と言ってしまえば簡単ではありますが、地方議会の質が向上しないコトが、実は日本経済発展の阻害となっているのかも知れない。

散り行く桜の花びらを観ながら、そんなコトを思った春の寒でありました。

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