#ガンダム #ビルドダイバーズ を観終えて
とにかく物語が浅かったですね。それ故、感情移入もできませんでした。
- 発売日: 2018/04/06
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番組当初こそ、舞台装置としてガンダムベース東京が頻出して、ガンダムビルダーズ → ガンダムビルドファイターズ → ガンダムビルドファイターズトライと、どんどん薄まり続けている「ガンプラ製作やそのバトルに情熱を傾ける少年少女たちの日常」が掘り下げられるか?と思いきや、結局、ロクな労苦も無く VR 世界でリッチな生活を獲得した主人公たちが、これまたロクな描写も無く、いつの間にやら古参アバターを凌ぐ実力で勧善懲悪を断行とは。
いやはや、80年代もかくやとばかりの只のヒーローロボットモノだった、というオチでは、繊細なストーリーを商品に求める昨今の風潮においては視聴率が低迷するのも当然、といったところでしょうか。
あるいは百歩譲って、只のヒーローモノで良しとしても、バトルシーンが雑杉です。
ガンプラを売りたいはずなのに、機体の動きを丁寧に描かず、トランザム発動後は光の帯ばかりでは、このガンプラを欲しい、という気持ちが中々湧いてきません。
ユニコーンガンダムVSシナンジュ(EP2)完成しました٩( ᐛ )و pic.twitter.com/pmfxc299De
— ◯ブ@tnc 11/24 PRF2018 浅草橋 (@200bob200) 2018年9月26日
私の観測範囲で大変恐縮ですが、その証左と思われる事象として、ビルドファイターズ & トライ & 鉄血と、お子さんにせがまれて、あれ程ガンプラを購入されていたご家庭の多くが、今回の購入数はゼロ、あるいは 5個未満、という惨状を鑑みますと、一部では「ガノタ老害ガー」と番組を擁護する声も有るようですが、既にガンダムという象徴的な存在単独では、子供たちを惹き付けられなくなっている事実を、当番組を以って再確認いたしました。
その点では、ハードな GPD に固執し、ライトな GBN を疎んじていたシバ・ツカサと、彼が修復と改造・改良を重ね続け鬼神と化したガンダムアストレイノーネイムの存在は、番組に不満を持つ身としては、唯一の救いでした。
(お話の関係上、仕方ないとはいえ、主人公機に惜敗してしまったのは残念でしたが)
とは申せ、社内でも一二を争う巨大な償却資産であろう既存金型の流用で新製品を展開できるガンプラアニメがバンダイ的に美味しいのは理解できます。
なので、商売的には至極当然な下心満載で、ガンプラを主に据えたいのであれば、 ガンプラを懐かしく思う「親世代」と、アニメを観て興味を持ったものの今一つプラモ製作に一歩踏み出せない「子供たち」の両層が一緒に楽しめて、模型店に足を向けたくなるような日常的な物語に焦点を当てた方が、枯れてしまったガンダムには無くとも、ガンプラにはコンテンツとして活かす余地は未だ在ると思うのです。
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そういう意味では、パイロットフィルム的で、いささか急展開、且つキャラクターが地味過ぎたが、モビルスーツの動きは重厚でロボットモノとしての完成度は高い「模型戦士ガンプラビルダーズ」を、現代風アレンジ (可愛らしいキャラと人気声優さんという鉄壁の布陣) で以って 2クールに再構成するだけでも、かなり幅広い層を惹き付けるコトができるはずだ、と私は思っています。
それに、そうそう、アッガイのキャラ化も、ガンプラビルダーズで始まったんですよね。
末筆となりますが、大好きなガンプラが、それこそ、シャフリヤールが主張するような制作スタッフの「愛」を感じるアニメで大活躍してくれる、その時が訪れるよう、バンダイが過ちに気づいてくれる、その日を迎えられるよう、一日千秋の思いで待つコトにしましょう。