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アベノミクスに不足しているアイデア 其の壱


photo by Nemo's great uncle

 

今、アベノミクスに対して、失敗した、上手く行っていない、というご批判があります。しかし、ではどうすればよいのか、具体的なアイデアを、残念ながら私は一度も聞いたことがありません。

具体的なアイデアを一度も聞いたコトが無い、との弁でありましたので、ならば具体的なアイデアを連々と書き記して参ります。

「代表なくして課税なし」、アメリカ独立戦争の大義です。

と、租税について深く (?) 言及されていらっしゃいましたので、税の取り扱いを主体に、かつ税の三原則「公平・中立・簡素」に基づいて述べて参ります。

まずは、第一弾。

【 消費税について 】

少子高齢化に伴なう生産人口の減少 (≒ 所得税などの税収減) に対応するため、税収全体における直間比率の変更、つまり間接税に重きを置くコトは、我が国にとって喫緊の課題です。

まずは、この観点において消費税率の引き上げは確かに必要ですし、かつその代替として、恒久的な所得減税も実施すべきなのです (その際、消費税で収める金額よりも所得減税で手元に残る額が若干少なくとも、多くの国民は納得していただける、と思います)。

こうした国民生活に配慮したバランス感覚のもと、間接税への移行を世間に周知していくための措置としての「消費税アップ」という点が、とても大切です。

しかし実態としては、極めて安易に、不足する財源を消費税率の引き上げへ求めたところに、政府あるいは三党合意の失策があります。

加えて、この税にはインフレを冷やす別の側面がある以上、物価上昇に端を発してデフレ脱却を目指す最中、その上昇だけを実施するなど、とても正気の沙汰とは思えません。

消費されて初めて税収が上がる消費税の性質上、景気が悪化してしまっては却って税収減になってしまい、元の子も無いからです。

貴方たちは直線的すぎるんだ。

バナージ・リンクスの弁ではありませんが、政治家の多くが直線的すぎる、のでしょう。

将棋だってそうです。すべての駒を取りに行って勝てるものではありません。相手を誘い出しつつ、徐々に本丸を攻めるのが定石ではありませんか。

緩やかに成長する経済から効率的に徴税していく、という軟らかな視点が圧倒的に不足しているコトに、そろそろ気づくべきでしょう。

少なくとも、消費税と所得税をバーターしていれば、実質 GDP (国内総生産) の対前期比成長率の二期連続マイナスなどという、悲惨な結果は生じなかったと思いますし、

  • 4~6月期 ▲1.9% (年率 ▲7.3%)
  • 7~9月期 ▲0.4% (年率 ▲1.6%)

これでは、平成 27年度に向けた税収も落ち込むコトになるでしょう。

この「消費税をアップしたら結果的に税収減になるかも知れない」件につきましては、三党合意の皆さん漏れ無く、選挙でよ〜くご説明していただきたいところですね。

説明責任こそ、政治家の本分でしょうからw

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