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もう低金利はこりごり


photo by Terrapin Flyer

 

これは災害ではないかもしれないが、災害に匹敵するほど厄介なデフレの瀬戸際に経済はある。デフレは消費者の購買行動に待ったをかけ、賃上げ交渉の重しとなり、長期の債務返済を複雑化する
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(´ヘ`;)ウーム… 各国とも、日本の状況もさほど変わらないとは思いますが、大規模な金融緩和を継続しているのに、なぜ、デフレの瀬戸際を脱せられないのか。期待するほどインフレ率が上昇しないのか。

総じて景気は回復傾向で、失業率も低下しつつあるのに、肝心要の物価指数だけが伸び悩んでいる。

残るこれさえ想定通りに上昇してくれれば、それに乗じて金利も上げられ、正常な金融に回帰できるというのに、なぜ?

この辺りが、同様の金融政策を採り、出口戦略 (戦術?) を模索する各国中央銀行共通の悩みになりつつあるようですね。

 

詳しいデータをさらってみた訳ではないので、あくまで主観的な判断ではありますが、中央銀行が想定するほどまでには、家計のバランスシートのカイゼンが進んでいないのかも知れません。

確かに、FRB の非伝統的金融政策は、リーマン・ショックによって傷ついた家計を癒やす効果を十二分に発揮しました。

しかしながら、その効能は、不合理によって強制的に背負わされた負債を救うまで、であって、家計簿を黒字へと転じて行くためには、また別の政策が必要である点が見落とされています。

物価の変動を考慮した実質賃金は前年比0.1%減となり、25カ月連続でマイナス
jp.reuters.com

恐らく各国で共通していると思われますが、やはり最大の問題点は、収入の伸び悩み、でしょう
(こういう話になると、正規・非正規の二元論に陥りやすくなりますが、ワークスタイルについて中央銀行がどうこうするコトはできませんから、ここでは金融政策の範囲で考えます)。

 

現状、札束をばら撒いているにもかかわらず、家計所得が伸びない。家計までその札束が届かない。

明らかに財政政策の助けを借りるべきところですが、

と、全く以って政府が頼りにならないので、中央銀行としては、

  • 不労所得を伸ばす。庶民の少ない手元預金の仕事率を上げる。
  • ⇒ しかし、高速取引などが常態化した金融市場で素人が稼ぎ出すのが難しい。
  • ⇒ だから、札束が届くのは富裕層ばかりで、庶民に届かない。
  • ⇒ 富裕者が更に富んでも、経済は好転しない。
  • ⇒ だれもが簡単に資産を増やせられる手法は?
  • ⇒ 定期預金などの昔ながらの金融商品しかない。
  • ⇒ ならば、完璧な状態でなくとも経済環境が整いつつあるのであれば、金利を上げるのも一考

という流れが、米国、特に英国では醸成されつつあるのではないか、と考えます。

もちろん、ゼロ金利を解除するのですから、その影響は大きく、慎重な金利操作を必要とされるのは言うまでもありません。

また、これまでのようなインフレや失業の率を目標と定めた政策とは、ほぼ真逆に向かいますので、無用な混乱を避けるため、市場との十二分なコミュニケーションも心掛けねばなりません。

明らかに中央銀行への負担はとても大きくなるかも知れませんが、さりとて、このままでは袋小路は目に見えていますので、手間暇を掛けてでも、身軽になりつつある FRBBOE には、ぜひ頑張っていただきたいですね。

日銀は...

買い込みすぎた国債とか、どうすればイイのでしょうか。

ある意味、本当に想像を超えた異次元の世界にいると思います。

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